WCAN 2010 Summerのまとめ
7/10にWCAN 2010 Summerに行ってきました。
お酒も抜けたので、忘れないうちにメモメモ。
IAなんか怖くない~中小規模案件で考える情報アーキテクチャの第一歩~
株式会社コンセントの加川大志郎さんにIAについて、踏み出す第一歩について教えていただきました。
自分の中でIAは、まだ名前を聞くようになったと感じる程度で、詳しい内容は把握できておらず、制作に入る前のサイトの設計か何かかなぁ、と思っているくらいの知識量でした。
これでIAについて、ある程度の知識が手に入る―と期待していたのですが、発表中に何度か出たり入ったりしている内に話に置いていかれました。残念。
基本的に、お客様が所有している情報(強み、ノウハウ、背景等)を集め、Webサイトとしてどう活かしていくかを考える、構築する、という認識で良いのかな…?ちょっと自信がないです。
構成時にワイヤーフレームを制作なされているようでしたが、「ワイヤーフレームに絵を載せる事がデザインじゃない」と仰られてたのが、確かにそうだなぁと感じました。
しかし、どうしてもワイヤーフレームがあるとそれに引っ張られてしまうことが多いので、ワイヤーフレームの書き方についても工夫が必要―ってのも頷けました。
このセッションに関しては、またスライドを見直したり、他の人のまとめを見て、勉強したいと思います。
Lightning Talk
今回は4名の方がLightning Talkで発表されていました。多く時間を取ってまでじゃないけど、知ってもらいたい知識、というような位置づけで聞かせていただいていますが、結構この間で聞かせていただく内容は毎回楽しみにしていたりします。
ニコニコ動画APIをさわってみよう(仮)
メガネラボの岩田 享さんの発表です。
ニコ動のURLによってXMLが返される事自体知らなかったので、新鮮な情報でした。
仕事で使うことは中々ないかも知れませんが、趣味で動画を使って何かを作るときには使えるかも―と感じました。
iPad用WebアプリをHTML5等でつくりました
アップルップルの佐藤 歩さんの発表です。題名が確か変更されていたと思いますが、忘れてしまいました…。
注目を浴びているiPadについての発表ということもあり、今後こういった専有のアプリを作る知識も必要になってくるのかな?なんて感じていました。
Flashが使えないので、動きのあるサイトは―なんて事もなく、HTML5やCSS3、JavaScriptを使えばFlashにも引けを取らないコンテンツが作成出来ると再認識しました。
しかし、テスト環境がiPadだけで良い…ってのは結構魅力的…。
「WEBサイト制作者のためのHCD(人間中心設計)の理解 in 名古屋」のお知らせ
モンキーワークスの川澄美里さんの発表です。あれ?これも題名違う様な気がする…。
HCDとは「Human Centered Design」の略語であり、人間中心設計、つまりコンテンツ重視から、閲覧している人重視でデザインを行う考え方のようです。
後述するアクセシビリティにも繋がる考え方だと思いますが、ターゲットの選定、効果測定、問題抽出、解決への道筋は明確で、面白そうだなぁと感じました。
オンラインウェブサイトクリエイターって何?
KDDIウェブコミュニケーションズの山本良子さんの発表です。
最近非常に名前を聞くようになってきた「Jimdo」についての説明をされていました。
ちょこちょこ名前が挙がる度に、どんな使い方なんだろう?と見ていたりしていましたが、動きを付けたり、SEOを考慮し始めると、完全に補う事は出来ないと思いますが、簡単なWebサイトであればこれだけあればコーディングの知識は全く要らないなぁと感じて、恐怖を覚えました。
WEBクリエーターでもできる!? HTML+JavascriptでiPhoneネイティブアプリケーション
キープランの伊藤清徳さんの発表です。
なじみのある、HTML+JavaScriptでiPhoneネイティブアプリが作れるという非常に気になる内容でした。
PhoneGapと呼ばれるフレームワークを利用する事で、DreamWeaverでiPhoneアプリが作れるということだったので、これは一度やってみたいなぁと思いましたが、自分はWindowsユーザでした。
業界裏事情もふまえたサーバーの選定法
KDDIウェブコミュニケーションズの高畑 哲平さんに、サーバ事情と、サーバを選ぶときのポイントについて教えていただきました。これは、現状自分の中で非常にタイムリーな話題で、勉強になりました。
まずは良く問題になっている事は何か?というと、
- とにかくサーバが落ちてWebサイトが見えない
- メールが遅延して困る
の上記二点が殆どとの事。
しかし、100%落ちないサーバは存在せず、落ちるか落ちないかは運次第であり、以下の3点が主たる理由になるそうです。
- お客様の暴走(CGIの暴走)(共用・VPSの場合
- 機械故障
- 海外からのアタック
確かに、自分でも、1と3の経験はあったりするので、そこについては事前に説明をするしかないのかなぁなんて思ってたりします。
そこで、サーバ選定の際に重要なポイントは以下の3点になるみたいです。
- 落ちてからの復旧体制
- 一概に関係するとは言えないが、一つの目安として本社とデータセンターの距離がある
- サポート体制
- サポートの受け答え、速さ等。
- 資金力
- 設備投資、問題を解消するための投資が行えるか?
改正迫る『JIS X 8341-3:2010』徹底解説 ~整いました! JIS改正、そのココロは?~
インフォアクシアの植木 真さんにJIS X 8341-3:2010と、アクセシビリティの重要性について教えていただきました。
全盲、弱視の方のために、音声ブラウザが存在しており、それに対応する様に作る―というのは良く聞く話ですが、アクセシビリティという観念ではその他に、マウスが上手く扱えない、キーボードだけで操作している、認知障害、記憶障害、発達障害の方達の事も考えた、誰もが使える環境を用意する事が重要視されています。
まずは、なぜWeb上でアクセシビリティが重要なのかというと、視覚障害者の多くがインターネットを利用しているということが一点、高齢者の方がインターネットを利用する機会が増えてきている事、また、今後増え続けていくだろうという事が一点です。
現状でも高齢者のインターネットの普及率は非常に高くなり、無視できない状態になってきているそうです。
そこで、アクセシビリティを高める上で一つの指標となるのが「JIS X 8341-3」になるのですが、2004年度に発表されたものと、早ければ今年に公布されるものがあります。
明確な違いはというと、「日本独自のガイドライン」から「世界標準のガイドライン」となったことであり、より信頼性が高くなったのではないかと思います。
また、2004年度版では、基準が抽象的なものが多く、達成しているのかが曖昧になってしまう事があったそうですが、今回は達成基準と、その中に等級を設ける事で、何所がどのレベルまで達成しているのかがはっきりと分かるようになりました。
しかし、ここで誤って覚えてしまってはいけない事が、JIS X 8341-3は誰もが「使える」ようにするものであって、「使いやすい」ものにするガイドラインではない事だそうです。
最終的にはデザイナーが、マークアップエンジニアが、プログラマーが「使いやすく」することが重要になってきます。
まとめ
今回は興味のある知識、今すぐ欲しい知識、あまり興味はなかったけど重要な知識と、ためになる事ばかりでした。また、色々な人と名刺交換やお話をさせていただいて、とても充実した内容だったと思います、が。
今後に活かすために反省点。
- 事前に仕事はきっちりと終わらせておく
- 仕事の方が気になったり、途中で対応のために席をたったりしてしまう事はやっぱり不味いと思いました。
- 名刺は多めに持っていく
- 途中で無くなってしまうという惨事。チャンスを自分で潰してしまうという残念な結果となりました。
- 休憩中、懇親会でもっと動きまわる
- 他企業との話を聞ける絶好のチャンスなので活かさないわけにはいかないと思いました。
- 事前に多少の知識を入れておく
- 全く知らないと、単語程度なら聞いた事がある、知っているとでは聴き方が変わってくると思いました。